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アンモニア燃料船の基本設計承認を取得

2023年1月6日
株式会社大島造船所



アンモニア燃料船の基本設計承認を取得



株式会社大島造船所は、住友商事株式会社と共同で開発を進めてきたアンモニア燃料船の設計に関し、2022年12月5日、国際的な船級協会であるDNVより基本設計承認(AiP;Approval in Principle)を取得しました。この承認は、当該船の設計が、技術的な要件や安全性基準を満たしていることが確認されたことを示すものです。

燃焼時にCO2が発生しないアンモニアは、完全ゼロエミッションを達成しうる次世代燃料の一つであり、海事産業の脱炭素化に向けた有力なソリューションとして期待されています。

大島造船所は、今後、住友商事およびDNVをはじめとする関係者と協働しアンモニア燃料船のさらなる設計最適化に取り組むと共に、2023年春の竣工を予定しているLNG燃料船(※1)やウインドチャレンジャー搭載船(※2)をはじめとする新技術の開発と研鑽、社会実装を通じて、海上物流の脱炭素化と環境負荷の低減に積極的に取り組んで参ります。

(※1) LNGは、従来の舶用燃料油である重油に比べ、硫黄酸化物(SOx)については約100%、窒素酸化物(NOx 希薄燃焼)については約80%、二酸化炭素(CO2)については約30%の排出削減を見込める環境負荷の低い次世代燃料であり、大島造船所は2023年春にLNG燃料石炭運搬船を竣工する予定であり、これに続き2022年11月には2隻目・3隻目のLNG燃料石炭運搬船の建造について日本郵船株式会社と基本合意をしています。
世界初の LNG 燃料大型石炭専用船の建造に基本合意 – トピックス | 大島造船所
LNGを主燃料とする新造大型石炭船2隻の建造に基本合意 – トピックス | 大島造船所

(※2) ウインドチャレンジャーとは伸縮可能な帆(硬翼帆)によって風力エネルギーを船の推進力に変換する装置で、船舶に搭載することで航行燃料の削減を通じ環境負荷の低減と経済性の向上が期待できます。2018年1月より大島造船所と株式会社商船三井が中心となって開発を進め、2022年10月には世界初のウインドチャレンジャー搭載石炭輸送船「松風丸」を竣工しました。また2022年8月にはウインドチャレンジャー搭載船2隻目の建造契約を商船三井と締結し、2024年の竣工を予定しています。
ウインドチャレンジャーが設計基本承認を取得 – トピックス | 大島造船所
世界初のウインドチャレンジャー搭載石炭輸送船「松風丸」を竣工 – トピックス | 大島造船所
ウインドチャレンジャー搭載船 2隻目のばら積み貨物船建造契約を締結 – トピックス | 大島造船所


授与式の写真
(左から 住友商事 豊田船舶事業部長、大島造船所 代表取締役社長 平賀、
DNV Stian Erik Sollied日本支社長)