造船技術
Technology

ゼロエミッション社会の実現のため、環境性の高い最先端技術の
研究開発を行い低炭素社会に貢献しています。

大島造船所では、地球環境を大切にするという経営理念のもと、環境保護の観点から様々な取り組みを行っています。模型試験やシミュレーション技術を駆使し最新鋭の船型を開発することにより、低燃費でCO2排出量が少ない船舶を提供しています。また、将来的なゼロエミッション社会の実現のため、環境性能の高い最先端技術の研究開発を行い、成果を船舶に適用することで、低炭素社会に貢献しています。

造船技術 造船技術

技術紹介

ウインドチャレンジャー

ウインドチャレンジャー

ウインドチャレンジャー

巨大な硬翼帆により風力エネルギーを最大限に取り込むことによって、船舶の燃料消費を大幅に低減させ、船舶からのCO2排出削減を目指して次世代帆船の開発を進めています。2019年10月3日、株式会社商船三井と共同で、一般財団法人日本海事協会より、硬翼帆式風力推進装置の設計に関する基本承認(AIP:Approval in Principle)を取得しました。硬翼帆式風力推進装置とは、風力エネルギーを伸縮可能な硬翼帆によって推進力に変換して利用する装置であり、「ウィンドチャレンジャープロジェクト」の根幹的技術です。

今回のAIP取得により、硬翼帆の構造およびその制御に関する基本設計が終了したこととなります。

ウィンドチャレンジャープロジェクトでは引き続き詳細設計を進め、2022年中に硬翼帆を1本実装 した新造船の運航開始を目指しています。1本帆によるCO2排出削減効果は日本-豪州航路で約5%、日本-北米西岸航路で約8%を見込みますが、将来的には複数の帆を実装し、他のCO2排出削減対策と組 み合わせて IMO目標の達成に向けての有力なソリューションへ発展させることが目標です。

空気潤滑法(Air Lubrication)

空気潤滑法(Air Lubrication)

空気潤滑法(Air Lubrication)

主機掃気バイパスを利用した空気潤滑システム(気泡流による船体摩擦抵抗低減装置)を世界で初めて大型外航船舶に実船搭載しました。搭載した船舶は日本郵船株式会社向けの9万トン級ばら積み貨物船”SOYO”「双洋」で、載荷喫水に応じて、3~8%のCO2削減効果を実現しています。

本システムは、高効率過給機がつくり出す主機掃気(燃焼用圧縮空気)の余剰分を取り出し、掃気バイパス管で船底まで導くことで、空気潤滑に利用する高効率型空気供給システムで、船底への空気投入に必要なエネルギーを極少化しています。

本船は、「H24年度地球温暖化防止活動 環境大臣表彰」を皮切りに、「シップ・オブ・ザ・イヤー2012」、「2013年日経地球環境技術賞最優秀賞」、「第10回エコプロダクツ大賞」を受賞しました。

日本初の完全バッテリー駆動船「E/V e-Oshima」

日本初の完全バッテリー駆動船「E/V e-Oshima」

日本初の完全バッテリー駆動船「E/V e-Oshima」

CO2などの温室効果ガスやNOx、SOx等の大気汚染物質のゼロエミッションを目指し、大容量リチウムイオンバッテリー(600kWh)を搭載した完全バッテリー駆動船「E/V e-Oshima」を開発しました。高効率な電気システムとして、商船としては日本で初めて、直流送電網方式(DC Grid方式)を採用することで、バッテリーから推進モーターや客室のエアコンなどへの電気変換ロス(DC→AC変換)を極限まで少なくしています。また、本船には自動操船システムを搭載し、他船との衝突防止のための自動避航や、座礁防止のための自動避航機能が備わっています。本システムを用いた実証運航は、国土交通省の「自動運航船実証事業」の一つにも選定されています。

本船は船特有のエンジンからの騒音・振動が一切無く、バッテリー駆動船ならではの静かで快適な船旅を実現しました。

なお、本船は「グッドデザイン賞2019」、「九州運輸局局長表彰(環境保全部門表彰)」を受賞しました。

MAITAプロペラ

MAITAプロペラ

MAITAプロペラ

大島独自のプロペラ設計技術により、船1隻毎に最適設計を行い、推進効率を極限まで高めたプロペラです。これまでに200隻以上の実績があり、今後も更なる高効率化を目指していきます。

LNG燃料船

LNG燃料船

LNG燃料船

環境にやさしいクリーンな燃料であるLNGで航行するバルクキャリアを開発しました。LNGを燃料にすることで排気ガスからのSOxの排出がなくなり、CO2、NOxの排出が低減されるため、大気汚染物質の排出低減に大きく寄与します。

本船の特徴としては、大きなLNGタンクを居住区後方に配置することで、貨物倉容積が減少する心配がありません。本デザインは2015年にDNV・GL(ノルウェー・ドイツ船級協会)から基本承認(AIP:Approval in Principal)を取得しています。

2019年12月25日、九州電力(株)と日本郵船(株)、(株)商船三井は、LNG燃料船で火力発電用石炭を運搬する長期契約に向けた協定を結んだと発表しました。この内、日本郵船の船については大島造船所が2023年春を目処に建造することとなりました。