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ウインドチャレンジャー(硬翼帆式風力推進装置)搭載船 2隻目のばら積み貨物船建造契約を締結

2022年8月10日
株式会社大島造船所



ウインドチャレンジャー(硬翼帆式風力推進装置)搭載船 2隻目のばら積み貨物船建造契約を締結



株式会社大島造船所(以下「大島造船所」)は、「ウインドチャレンジャープロジェクト」(註1)の2番船として、株式会社商船三井(以下「商船三井」)と硬翼帆式風力推進装置(ウインドチャレンジャー)(註2)を搭載する新造船の建造契約を締結しました。本船は、商船三井のグループ会社である商船三井ドライバルク株式会社が運航するばら積み貨物船で、2024年の竣工・お引渡しを予定しております。

なお本船にはウインドチャレンジャーに加え、英国のAnemoiMarineTechnologiesLtdが開発する風力を活用した推進補助装置「ローターセイル」(註3)を搭載することも検討しており、これは国内造船所では初めての試みです。船型毎の最適な条件を検討することで、バルクキャリアに於ける風力利用の可能性が大きく広がります。

大島造船所は、今後も海上物流の省エネ化・脱炭素化に貢献するため、ウィンドチャレンジャーやローターセイルをはじめとする新しい技術に果敢に挑戦し、省エネ技術の開発・活用に積極的に取り組んで参ります。

ウインドチャレンジャーおよびローターセイルを搭載したばら積み船のイメージ図

(註1)ウインドチャレンジャープロジェクトは、2009年に東京大学が主宰する産学共同研究プロジェクトとして始まり、2018年1月からは産学共同研究を引き継ぐ形で大島造船所と商船三井が中心となり研究開発を進めております。

(註2)硬翼帆式風力推進装置とは、風力エネルギーを伸縮可能な硬翼帆によって推進力に変換して利用する装置であり、ウインドチャレンジャープロジェクトの根幹的技術です。

(註3)ローターセイルは、航行中回転している筒状のローターに風が吹き込み、ローター周りに圧力差が生じることで推進力を得ます。この推力は風向に対して直角に発生するため、ローターの回転方向を変えることによって、船首尾方向以外からの風を常に船舶の推力に活かすことができます。