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舶用発電機の省エネ技術「Hz Naviシステム」の実証試験を実施~約10%の省エネ効果を確認 持続可能なシステムの実現に向け協力~

日本郵船株式会社
株式会社MTI
株式会社大島造船所
寺崎電気産業株式会社
ダイハツディーゼル株式会社

日本郵船株式会社(以下「日本郵船」)、株式会社MTI(以下「MTI」)、株式会社大島造船所(以下「大島造船所」)、寺崎電気産業株式会社(以下「寺崎電気」)、ダイハツディーゼル株式会社(以下「ダイハツディーゼル」)は、23年4月から24年4月にかけて、日本郵船が運航するばら積み船の「WHITE PRINCESS」で、発電機の周波数を状況に応じ下げて省エネ効果を生み出せる「Hz Naviシステム」(ヘルツナビシステム、以下「Hz Navi」)の実証試験を行いました。

実証試験では、Hz Naviモード(約57Hz)を起動した状態での燃料消費量の計測と安全性評価を実施し、発電機において約10%の省エネ効果が確認されました。また、実証試験中に異常事態は発生せず、安全に航行が可能であることも確認できました。

Hz Navi試作機
Hz Navi画面サンプル

現在の発電機は、供給電力の周波数に連動して動作するポンプやモーターなどの船内機器が、想定される最悪の条件下でも十分なパフォーマンスを発揮できるよう設定されており、通常航海中の常用周波数での運転は余分な電力を消費しています。そのため、状況に応じて発電機の周波数を下げることで燃料消費量を抑えられるシステムの開発が求められていました。

Hz Naviは船内の状況に応じて発電機の周波数を、船級ルールで定める範囲内で調整できるため、発電機の燃料消費量削減が可能となるシステムです。このシステムには発電機周波数制御技術という、発電機の周波数を常用周波数とそれより低い省エネ周波数の切り替えが可能となる、日本郵船と常石造船株式会社の共同特許技術(第6238600号)を活用しています。

Hz Navi導入前後の船内電力供給について

5社は今後、Hz Naviの製品化に向けて連携を深めるとともに、より持続可能な省エネシステムの実現に向けて協力して取り組みます。

本船概要

WHITE PRINCESS

全長      : 209.9メートル

全幅      : 37.0メートル

総トン数    : 49,833トン

載貨重量トン数 : 60,343トン

建造年     : 2022年

各社概要

<日本郵船株式会社>
本社:東京都千代田区
代表者:代表取締役社長 曽我貴也
ウェブサイト:http://www.nyk.com/

<株式会社MTI>
本社:  東京都千代田区
代表者: 代表取締役社長 鈴木英樹
ウェブサイト:https://www.monohakobi.com/ja/

<株式会社大島造船所>
本社:長崎県西海市
代表者:代表取締役社長 山口眞
ウェブサイト:https://jp.osy.co.jp/

<寺崎電気産業株式会社>
本社:大阪府大阪市
代表者:代表取締役 社長執行役員 寺崎泰造
ウェブサイト:https://www.terasaki.co.jp/

<ダイハツディーゼル株式会社>
本社:大阪府大阪市
代表者:代表取締役社長 堀田佳伸
ウェブサイト:https://www.dhtd.co.jp/