大島造船所の強み
Strength
大島造船所への就職をお考えの皆様に、
大島造船所の強みや環境・地域・社会への取り組みについてご紹介いたします。
暮らしを支える造船業
大島造船所の主力事業である造船業は、
世界の物流を支えており、今後も需要の増加が予想されています。
世界の物流を支える造船業
大量の荷物を低コストで輸送できる船を建造している造船業は、世界の物流を支えています。
輸送量ベースでは99.6%の貨物が海上輸送により日本へ輸入されており、例えばエネルギー源のうちでも原油・鉄鉱石・石炭・LNGといった資源はほぼ100%を海上輸送に頼っています。
荷物5トンあたりの運賃
載貨重量
5トンあたりの運搬料金および1台あたりの載貨重量では、船舶の経済性が際立っています。
(※日本造船工業会、日本海事センターの資料を元に大島造船所で作成)
海上荷動き量は今後も増加
現在、世界全体の貿易量(海上荷動き量)は、約120億トンに達しています。
貿易量は、世界のGDP・人口の伸びに合わせて増加してきており、今後も世界各地に原料や製品を船舶が運ぶニーズは強く、引き続き世界中の人々に豊かな生活を届けていきます。
海上輸送量の推移と予想
(※各種資料より大島造船所で作成)
ばら積み貨物船とは
全貨物船の約35%を占める汎用性の高い船
現在、ばら積み貨物船は世界中で約12,000隻が運行中で、運行中の全貨物船の約35%を占める汎用性の高い船です。その中でも、当社の得意とする中小型サイズのばら積み貨物船については、全体の22%を占める顧客ニーズの強い船種です。
バルクキャリアとは?
ばら積み貨物船の呼称です。
バルクキャリアの代表的な荷物は?
小麦や大豆などの穀物、鉄鉱石などの各種鉱石、石炭などの工業原料です。
(※Clarkson社のデータをもとに大島造船所で作成)
当社は一般的なばら積み貨物船だけでなく石炭運搬船、木材チップ運搬船、苛性ソーダ運搬船等、幅広い種類のばら積み貨物船を建造しています。
大島造船所の強さ 建造量の推移
安定した需要が見込まれるばら積み貨物船に特化し、
生産力を高めてきました。
大島造船所は、安定した需要が見込まれるばら積み貨物船に特化し、技術力と生産性を高めています。ばら積み貨物船への特化を決めた当時の年間建造量は10隻前後でしたが、それ以降同一工場内で生産性を高め、年間40隻を狙うレベルにまで生産力を高めてきました。
大島造船所の強さ 世界シェア
ばら積み貨物船の世界シェア8.3%を実現。
得意とする小型〜中型では15.8%と高いシェア率を誇っています。
生産力を高めた結果、当社の世界シェアは、全ばら積み貨物船では8.3%、得意とする小型~中型では15.8%と、高いシェアとなっています。
全ばら積み貨物船
(※Clarkson社のデータをもとに大島造船所で作成)
小型〜中型ばら積み貨物船
(※Clarkson社のデータをもとに大島造船所で作成)
環境への取り組み
地球環境保全のために、船舶に関する環境規制が強化されています。
近年強化されている環境規制の例
SOx規制
燃料を燃焼させることにより発生する硫黄酸化物(SOx)は、大気汚染の原因になります。船舶から発生するSOxを低減させる規制が発効され、段階的に強化されています。
NOx規制
燃料を燃焼させることにより発生する窒素酸化物(NOx)も、大気汚染の原因です。船舶から発生するNOxを低減させる規制が発効され、段階的に強化されています。
GHG規制
今世紀中に、国際海運からの温室効果ガス(GHG)排出ゼロを目指す議論が専門機関で行われています。
大島造船所の取り組み
大島造船所は、新たな技術開発に積極的に投資を行い、運搬効率・燃費を向上させながら規制に適合した船舶の開発を進めています。
ノルウェー船級協会(DNVGL)
戦略的パートナーシップ協定締結について
2019年5月31日に、ノルウェー船級協会(DNV GL)との間で戦略的パートナーシップ協定を締結し、国際海事機関(IMO)より発信された「2050年までに、船舶からの温室効果ガス(GHG)総排出量を2008年比で50%削減」を見据えて2030年を目処に、他社に先駆け共同開発を行うことを決めました。
一方で、2019年ノルウェーオスロで開催された国際海事展Nor-shippingに於いては、次世代のウルトラマックス型バルカーのコンセプトを共同開発者であるDNVGL、Wartsila社と共に発表。本コンセプト船にはLNG燃料化によるGHG排出量の削減に加えて、4ストロークエンジン、軸発電機、可変ピッチプロペラを組み合わせた新しいコンセプトや次世代技術として従来船には無い太陽光発電とバッテリーの組み合わせによる燃費削減や硬翼帆による風エネルギーの活用等の新しいアイデアが盛り込まれており、エネルギー効率設計指数EEDI値は、基準値に対して46~50% lessを達成しました。
世界とのつながり
当社の顧客は海運立国の欧州をはじめ、アジア、南北アメリカ、豪州に広がり、海外での営業や仕様の打ち合わせを行う機会も多く、多くの社員が世界を駆け回っています。
ノルウェーのオスロにも事務所を構えており、ヨーロッパでの情報収集や新規商談、技術打ち合わせの重大な拠点となっています。2年交代でスタッフが常駐しているため、ヨーロッパ在住の機会に恵まれるかもしれません。
ベトナムのハノイには設計会社を持ち、100名を超える現地の優秀なエンジニアが当社の設計を下支えしています。技術指導や交流で、多くの社員が往来します。
社内に目を向けると製造現場には各国の乗組員や検査監督、海外からの技能実習生などがおり、また当社スタッフとして米国、英国、中国、韓国、インド、ベトナム、ウクライナ、ミャンマー、インドネシア、ブラジル、フィリピンの11カ国の海外出身の社員が活躍しており、まさにボーダレスな職場となっています。
造船女子
1999年(平成11年)より当社では建造現場で活躍する女性社員の採用を本格的に開始しました。船造りの世界は男性の現場であるとの印象が強い中、定期採用を継続して現在では40名超の女性社員が組み立て、溶接、艤装など、建造部門でそれぞれの持ち場で活躍しています。また、建造部門だけでなく、管理部門、事務部門、設計部門など、幅広く女性社員が活躍しており、建造部門と合わせると、総勢150名を超える女性社員が在籍しています。結婚、出産を経て復帰する社員も多く、当社に欠かせない存在となっています。
教育機関との連携
当社は、日本における造船、海洋関係の人材育成を目的に、九州大学(2003年度〜)や長崎大学(2018年度〜)、佐世保工業高等専門学校(2019年度〜)と包括的連携協定を結んでいます。寄附講座の開設や共同研究の実施、インターンシップや工場見学を受け入れることにより学生の皆さんの造船への興味と理解を深めています。また、大学/高専だけにとどまらず、長崎県下の工業高校(長崎工業・佐世保工業・大村工業・島原工業・鹿町工業)との関わりも深く、出前授業、インターンシップ、工場見学を実施することにより、地域産業・社会の発展に寄与しています。
長崎大学調印式の様子
佐世保工業高等専門学校調印式の様子