大島造船所物語
Oshima Shipyard Story

明るく、強く、面白く。
地域と共に歩んできた大島造船所の物語。

経済効果と地域交流の増大 – 大島大橋の通行が無料に

平成11年(1999)11月、大島大橋が開通し、それまで船だけに頼っていた交通手段が車でできるようになり、島民の本土との往来、生活及び産業物資輸送に時間・量の面で格段に利便性が向上した。

この橋は、長崎県道路公社によって公共事業費約190億円、有料道路事業費約100億円、総事業費約290億円で建設された。有料道路事業費100億円分は長崎県道路公社が30年間に渡って、有料道路として通行料金を徴収し、返済することになっていた。しかし、この料金が高額で、例えば普通車で片道700円もかかったので、利用者は、もう少し安くならないかと望んでいた。
このような中、開通から約6年後の平成17年(2005)10月に、普通車を300円とし、他も同じような割合で通行料金を下げた。これは、県が一部返済を免除したことと、通行する台数が計画値より大きく上回ったことに因っている。
島民は大いに喜び、橋の通行台数は、ますます増えていった。島民には、「早く、無料になったらなあ」という思いも募ってきた。

離島に架かる長崎県内の有料道路橋は、大島大橋、平戸大橋と生月大橋の三つであった。この内の平戸大橋と生月大橋の二つが、平成22年(2010)4月、同時に無料になり、大島大橋が唯一つ、離島の有料橋として取り残された。西海市民から大島大橋の無料化を求める声が高まり、大島大橋早期無料化実現期成会が結成され、関係機関へ働きかけを行った。
これを受け、長崎県と西海市は協議を行い、平成22年(2010)度末で約37億円あった未償還金について、県の出資分にあたる14億円を長崎県が免除し、残りの23億円は市が合併特例債を活用することで合意に至った。

平成23年(2011)4月1日、ついに、大島大橋は念願叶って無料となった。開通から11年半経っていた。この日、大島文化ホールにて執り行われた「大島大橋無料化実現記念式典」では、中村法道知事から「大島・崎戸地域は、豊かな自然や水産資源に恵まれている。また、大島造船所、ダイヤソルトという地域に密着した企業もある。西海市における地域の一体化と産業の振興、活性化に期待する」という励ましの言葉があった。

無料化前は、年間で約180万台が利用し通行料が約4.7億円かかっていた。この内、大島造船所関係は50万台で1.2億円であるが、資材の搬入、従業員の通勤で橋の利用が増えている。今後の建造量の増大に対しての輸送効果はますます大きくなっていく。また、地域には交流が生まれ、観光も含めて産業の活性化への波及効果も期待されている。経済発展には、フリーで自由に交通できる環境が不可欠である。

経済効果と地域交流の増大 - 大島大橋の通行が無料に