大島造船所物語
Oshima Shipyard Story

明るく、強く、面白く。
地域と共に歩んできた大島造船所の物語。

「技術の大島」を深化させる – 研究開発体制の整備と回流水槽の建設

地球環境・燃料価格・海洋基本法等の造船界を取り巻く諸問題に取り組み、技術を深化させ、独自性溢れる高付加価値製品を提供するために、平成20年(2008)8月1日、設計部員を核とした「技術開発プロジェクトチーム」を立ち上げた。
その後、活動をより早く、広く、深く行うため、また恒久的、全社的な活動とするために21年(2009)7月1日「戦略的船舶技術研究開発本部」を設置した。そして25年(2013)7月1日には船舶の省エネ・環境技術の研究開発に取り組む「船舶技術研究開発室」と海洋技術の開発に取り組む「海洋技術研究開発室」からなる「船舶海洋技術研究開発本部」に改組、26年(2014)7月1日からは名称を「船舶海洋技術研究開発部」に改めた。

また、平成22年(2010)8月には欧州の技術開発動向調査、DNV(現 DNVGL)との共同研究促進と営業・設計活動支援を目的としてノルウェーのオスロに大島欧州を開設、25年(2013)4月1日 には他社と共同で造船・海運・海洋の技術研究開発を行うマリタイムイノベーションジャパン(MIJAC)に参加した。

この間、平成21年(2009)56BCの開発、23年(2011)新82BCの開発、新省エネ付加物開発等の省エネ技術、省エネ船型の開発を進め温室効果ガス(GHG)削減船の開発や環境対策技術の実船適用研究を進めると共に22年(2010)太陽光発電施設の設置や26年(2014)NEDO(注1)事業による潮流発電など再生可能エネルギーの利用に関する研究開発を進めた。また、24年(2012)に実海域船舶運航情報のモニタリングを開始した。

さらに、共同研究にも積極的に取り組み、国土交通省から「船舶からのCO2削減技術開発支援事業」として補助金を受け、21年(2009)より、空気潤滑法による省エネ技術の研究開発と実船適用、操船支援システムの研究開発、バラスト水低減船の開発を行った。
DNVGLとは共同研究の成果をNORSHIPで23年(2011)「Oshima Eco-Ship 2020」、25年(2013)「Oshima Wide-beam Handy」、27年(2015)「Oshima Fuelled Kamsarmax Bulk Carrier」として発表、また東京大学、船社他とは21年(2009)より風を利用した帆主機従商船「Wind Challenger Project」を進めている。

ハード面では、平成26年(2014)1月31日に省エネ船型・省エネ付加物等開発のスピードアップを図り、「技術の大島」を支えていくために、循環する水流中で実験を行える回流水槽を備えた「大島最先端船舶技術開発センター」を造船所構内に建設した。
設計部隊は、今まで外部に委託していた水槽実験を自前で行う環境が整い、技術開発に一層弾みがつくと意気込んでいる。

注1:New Energy and Industrial Technology Development Organization 新エネルギー・産業技術総合開発機構の略称、独立行政法人

「技術の大島」を深化させる - 研究開発体制の整備と回流水槽の建設