大島造船所物語
Oshima Shipyard Story

明るく、強く、面白く。
地域と共に歩んできた大島造船所の物語。

地域、国を越えての付き合い – 国内、国際交流

地域、国を越えての付き合い - 国内、国際交流

大島町は当社が仲介した東京の野菜キャンペーン出展が縁で、昭和61年7月、北海道の広尾町と姉妹町の提携をした。内容は少年団の親善交流、教職員の研修・視察交流、共同アンテナショップの運営等である。特に小中学生による交流に力を入れており、南の大島町の子供達は冬の広尾町を、北の広尾町の子供達は夏の大島町を隔年毎に訪問する。彼らは広尾の雪、大島の海というお互いに自分たちにはない環境をスキー、海水浴で存分に楽しんで貴重な体験をしている。
また、長崎市には大島町と広尾町の特産品を揃えたアンテナショップ、「南と北のふるさとショップ」を開いている。
因みに、広尾町はサンタクロースの国ノルウェーからサンタランドの認定を受けており、クリスマスシーズンには、町中がイルミネーションに彩られ、幻想的な美しさに包まれる。
このように日本の南と北に位置した両町は、気候、風土や歴史などの違いを越え、人と物との交流を進めている。

交流は海外にも拡がっていった。
平成11年9月4日、大島アイランドホテルにおいて、南尚社長のチリ共和国名誉領事認証式と祝賀会が、フェンテス駐日チリ大使はじめ長崎県副知事、大島町の町長・議長、地元の大勢の招待客、当社関係者出席のもと、華やかに開催された。

当社はチリの海運会社より、46BC4隻を受注し、平成10年に引き渡したが、フェンテス大使は10年4月と10月、2度来島され、これらの船の命名引渡式に出席されている。その折、町民の心のこもった出迎え・見送りとともに、当社が「地域と共に」というモットーの下に町と一体になって、様々な分野で地域活性化に取り組んでいることに感銘を受けられ、南社長へ名誉領事就任を要請されたのである。
社長は何度も固辞したが、チリ側の粘り強い要請に押し切られる形で、就任を受け入れ、祝賀会で「大使の熱い度重なるご要請に接し、日本国とチリ共和国の友好と親善のために、微力ながら両国の架け橋となることができればとお受けした。この名誉は南個人のものではなく、地域と一体となっている地場産業の大島造船所、県、大島町そして町民の皆様に与えられた栄誉と考えている」と述べた。
チリ共和国の在日名誉領事として、南社長は3人目である。
このようなチリとの交流の深まりの中で、南社長は15年8月27日、チリ共和国ベルナルド・オヒギンス勲章を受章した。

また、当社は船の受注で、ノルウェーとの関係も深い。南社長は15年1月9日、 ノルウェー大使館からノルウェー王国功労勲章第一等級リッデル章を授与された。その年の6月、ノルシッピング(*)に参加のため、ノルウェーに渡航した時には、その勲章を付け、国王に拝謁の栄に浴した。
(*)海に関係する企業が出展する海事展。ノルウェーのオスロで隔年毎に開かれる。

一方、平成10年8月3日から14日まで、当社関係者はワイン輸入の調査のため、グルジアを訪問する。この訪問には、大島町とグルジアのテラヴィ市との姉妹都市提携構想もあり、大島町の町長、議長等も同行した。

一行はグルジアからの帰路、8月9日にウィーンからモスクワ行きの飛行機に乗った。その機中でドミノゲームをしていたところ、後ろから流暢な日本語で「それは駄目、こうしなさい」とアドバイスする人がいた。てっきり日本人と思って、振り返ると外国人である。
「日本語うまいですね」と言うと「私は日本に住んでいるんです」。
「何処に」と聞くと「狸の穴(*)」とのこと。
ひょっとするとと思い、「ロシア大使館の方ですか」と尋ねると「大使です」との返事。
これには、当社の関係者もびっくりして立ち上がり、挨拶を交わす。
これが駐日ロシア大使パノフ氏との出会いである。
(*)東京都港区麻布狸穴町(現麻布台2丁目)にロシア大使館があり、一般的に狸穴と言えばロシア大使館を連想する。

これをきっかけに、付き合いが始まり、パノフ大使は当社大島工場を、11年1月 16日と15年10月25日の2度、視察された。
2度目の視察日となった10月25日は2年間中断して復活した大造ファミリーバーベキュー大会の日で、ロシアへの帰任が決まっていたパノフ大使も餅つき等の色々な催しに参加され、親交を深められた。そして、最後に3,500人の参加者全員が見送る中、パノフ大使は大島を後にされた。
10月28日には、東京のレストラン「銀座クルーズクルーズ」で、大島造船所主催の送別会が開催された。 大使は8年10月以来、7年に亘って、日本とロシアの友好に尽力された方である。
当日は、福井日銀総裁をはじめ、各界から100名を超える出席者のもと、終始、和やかな雰囲気で会が催され、大使との別れを惜しんだ。

当社は創業以来、地域、国内、海外また官庁、地方自治体、企業と多くの出会いがあり、お付き合いをしてきた。地域、国を超えての交流を今後も大事にし、深めていきたい。

地域、国を越えての付き合い - 国内、国際交流

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