大島造船所物語
Oshima Shipyard Story

明るく、強く、面白く。
地域と共に歩んできた大島造船所の物語。

全社一丸の醸成 – 大運動会とバーベキュー大会

全社一丸の醸成 - 大運動会とバーベキュー大会

創業時、社員は寄せ集め集団だった。社員とその家族が、娯楽、趣味、スポーツの交流を通じて、全社員一体化の土壌を造るため、小集団管理の一環として昭和50年5月に「大造会」が結成された。大造会は奉仕局、スポーツ局、園芸局、娯楽局、教養局の5局36部で構成され、スポーツ局の運営で野球、ソフトボール、バレーボール、水泳、駅伝などの大会が行われた。社員も家族も積極的に参加し、和気あいあいと楽しんだ。これらを通じて職場の外での交流が盛んになり、親睦が深められた。

このような社内行事で最大のものは、大運動会である。大運動会は、49年から行われ、職場単位のチームが競技で得点を競い合った。各チームは競技に勝つため、観衆を喜ばせるため、自らが楽しむため、互いに切磋琢磨した。名物の応援合戦は、どのチームも熱が入り、会社の昼休みに熱心に練習する風景が大運動会への気運を嫌が上にも盛り上げていた。これを見ているだけでも楽しかった。
50年9月21日の第2回大運動会では、前夜祭が行われ、のど自慢大会、映画上映、花火大会などが催された。

翌年9月19日に行われた第3回大運動会の前夜祭は、協力会社社員を含む従業員の慰安と大島町との融和を強く押しだし、「大島フェスティバル 町民の夕べ」と銘打って華々しく開催された。
当日は夏祭りを思わせるかの如く入口から舞台まで、数百個の提灯が見事に飾られた。その中を大島町始め近隣各町の町長などの来賓と南景樹社長が舞台へと歩いた。

参加者各自が手にする何千ものホオズキ提灯が、辺りを明るく照らしだした。提灯の海が一面に広がった。
来賓と南社長が壇上に上がったその時、感極まった社員の一人が「南社長、万歳」と叫んだ。それを機に全員が万歳を三唱した。唱和が従業員の心を一つにした。

従業員とその家族、大島町並びに近隣町の町民合わせて、参加者は総勢7,500人に及んだ。会場の大造総合グラウンド(現在の観光トマト園)入口の門から造船所沿いの道に、あたかも浅草の仲見世を思わせるように屋台がずらりと並んだ。
最後の花火大会では、1,300発の花火が打ち上げられ、初秋の夜空を彩った。フィナーレでは、仕掛け花火が「花と咲け あすの大島」という文字を闇の中に浮き出させ、当社と地域社会の明るい未来へのメッセージを発信した。

翌52年の「大島フェスティバル 町民の夕べ」は、9月3日、大運動会と切り離して、前年と同じ規模で開催された。フィナーレの仕掛け花火は、前年の明るいイメージから一転して「苦しかばってん 頑張らんば」だった。これには造船業界の窮状を訴え、造船所の状況を町民のみんなに理解してもらおうというメッセージが込められていた。
これらのフェスティバルは、造船所の手作りで全従業員が協力し合って開催した。

ところが皆が楽しみにしていたフェスティバルも53・54年は不況のため、中止になってしまう。55年からは大島町に主催を譲り、町民全体の祭り「町民の夕べ」として引き継がれ、現在に及んでいる。現在の「町民の夕べ」は有名な演歌歌手やタレントが出演する夏祭りとして、大島町の名物行事となっている。

大運動会は、不況時3回の未開催分もカウントして、平成元年の第16回まで行われた。各大運動会で毎回、掲げられたスローガンは当時の経営状態をよく表しており、従業員はそのスローガンの下、熱心に競技しながら、全社一丸の気運を醸成していった。その後は造船所だけでの運動会としての役割を終え、2年から町の運動会と合併した。

もう一つの全社的な行事、大造ファミリーバーベキュー大会は昭和52年5月の第1回大会から始まった。眺望絶佳の百合が岳公園に従業員と家族は元より一般町民も集まり、豚の丸焼き、焼きそば、焼き肉、その他料理をつつきながら、演芸などの出し物を楽しむ。最後は、色々な景品が当たる「お楽しみ抽選会」で盛り上がった。
抽選が始まると子供達は抽選箱の前に大挙集合する。そしてくじを引く抽選者の一挙手一投足に目を輝かせ、抽選の結果に、大きな歓声とため息を出した。
このようにして大造ファミリーとしての親睦を深め、絆をより強固なものにした。

大造ファミリーバーベキュー大会は、経営環境が著しく悪い時には、開催を見合わせていたが、平成元年に復活する。その後は、2年から大運動会に代わる全社的な行事となった。ただし、13年・14年は、全社的コストダウン対策による経費節減のため、開催を見送った。

また、12年からは場所を百合が岳公園から、造船所の工場内に移して行われるようになった。その理由は、参加者に工場の現況を理解してもらうためと交通の便がよいためである。 近年、大造ファミリーバーベキュー大会は、一般町民の参加も増え、全町一丸を醸成する大きな社内行事として定着したといっていいだろう。

全社一丸の醸成 - 大運動会とバーベキュー大会

全社一丸の醸成 - 大運動会とバーベキュー大会