大島造船所物語
Oshima Shipyard Story

明るく、強く、面白く。
地域と共に歩んできた大島造船所の物語。

何とか間に合った – 新工場加工開始

昭和49年6月1日、晴天の朝、全社員が加工工場に集まった。南景樹社長が全社員の前で、NCガス切断機の加工開始式用に誂えた起動ボタンを押した。眩い光がトーチから勢いよく吹き出て、鉄の板を切り始める。工場に命が吹き込まれた瞬間である。

南景樹社長始め全社員は、万感の思いを込めてこの光景を見守った。拍手に続き、期せずして、万歳の声が加工工場にこだました。
南社長の大島初視察から3年、この間、ニクソンショック、石油ショックという世界の経済環境を激変させる事件が相次いで起こった。
ニクソンショックで莫大な為替差損を被り、石油ショックでは資材の入手難、価格高騰に見舞われたことが人々の胸に去来した。

工場の最も奥にある加工工場は山を削って造成したが、岩盤が固く工事は遅々として進まなかった。しかし、この地盤の固さが切断機のような精密機械を据え付ける工場としては最適なのである。建屋の柱を立て始めたのは49年2月末。それから、建屋の建設工事と切断機の基礎・据付工事を同時並行、昼夜兼行で進め、6月1日の加工開始にやっと漕ぎ着けた。
建設部隊と社員の一致団結した協同作業の賜物であった。

このように幾多の困難を乗り越えて、工場の操業を開始させた全社員は、大島造船所を世界一流の造船所にしようと意気に燃えていた。

何とか間に合った - 新工場加工開始